「・・っキラ!キラってば!」 咲き誇るサクラの並木道の中、花に触れようと伸ばした手をそのままに、 名を呼ばれた少年はなんともうざったげな表情で声の主を振り返った。 当の本人はそんなことには気にも留めず、少年ーキラのそばまで辿り着く。 「ミリアリアか・・・何の用?それと僕に話しかける時は名前じゃない方が・・」 「大丈夫よそれくらい!会長もここまでは見てないわよ。そんなことより! キラ、アスランが転校したって本当?しかも前の学校に・・・砂時計学院に! どうして止めなかったの?!あそこは・・」 キラの手はサクラに触れながらも、視線はミリアリアに向ける。 「うん、転校したよ。何でも今の校長から誘いがあったみたいでね。 すこし嬉しそうだったかな。ああ、あの学校の前校長のこと? 大丈夫なんじゃない?きっと彼だって偽名を使うなんて堅っくるしいこと、 したくなかっただろうし。そっちの方がましだと思うよ。」 「でも!」 さらに食い下がるミリアリアに、キラは冷たい笑顔を向ける。 「それにもう僕、アスランのことは別にいいんだ。ほら、その・・喧嘩、中だったし」 「そんな・・じゃあさよならも言ってないの?!いったい何の喧嘩してたのよ?」 「次の試合のエースの座はだれか・・・って。」 「・・・・・え?」 「アスランも馬鹿だよね。 今更あの学校に戻ったって、エースになんかなれるわけ無いのに。 あの校長もお気の毒に。全くの見込み違いだよ。真のエースは僕。 そう、この僕しかいないんだって、どうして皆わからないのかな。 もしかして、おデコさん一人引き抜いただけで勝った気になっているの? 全く・・・身の程知らずもいいところだよ。・・そうだね、そろそろ 我が学園との力の差を見せ付けてやってもいいところかな。 ふふっ。楽しみだなあ・・皆の叫び声がさ・・ふふふ・・・」 「(-""-;) キラ・・貴方また・・・」 次の日。ミリアリアは二年ぶりに学校を休んだ。 理由は・・・いや、もう何も言うまい。 -- + -------------------------------------- キラ:アスランの本当の転校理由・・?どれだったかな、わからないよ(にっこり) |